2011年9月15日木曜日

日本の漫画が原作の韓国ミュージカルが

「カンナさん大成功です!」を原作とする韓国ミュージカル「美女はつらいよ」に対し、原作漫画の著作権を管理する講談社が、公演差止めの仮処分申請を東京地裁に申し立てているそうです。

今日の朝日新聞朝刊39ページによれば、2006年の韓国での映画化の際はライセンス契約が結ばれたが、今回は折り合いがつかなかったとのこと。
日本公演製作・主催の松竹の広報室は、「当社は韓国企業から許諾を受けており、基本的に講談社と韓国企業の問題と認識している」と発表しています。

一方、サーチナ(2011/09/15() 10:37)によれば、2008年に韓国内で同ミュージカルの上演が開始された時点から、「原作とは違うストーリーが設定されているため、著作権は発生しない」とする韓国の製作会社側と、「著作権は厳然と存在する」という講談社側の主張が対立していたとのこと。

まず、原作と違うと著作権は発生しない、という解釈には、問題があるように思われます。
原作に依拠した翻案であれば、著作権は及びます。

さらに、「原作と違うストーリー」について、原作に依拠していながら、著作者の意に反する改変が行われていれば、著作者人格権である同一性保持権が侵害されている可能性があります。

そして、著作権は二次的著作物にも及びますので、韓国企業のミュージカルに講談社の著作権が及ぶとなれば、松竹にも及びます。

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